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カズ・ヒロ(辻一弘)特殊メイクがすごい!アカデミー賞作品以外も!アメリカ籍になった理由は?

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第92回アカデミー賞授賞式がハリウッドで行われ、マイクアップアーティストのカズ・ヒロ(辻一弘)さんが映画「スキャンダル」で二度目のメイクアップ&ヘアスタイリング賞受賞しました。

カズ・ヒロさんのメイク激変の映画の様子や、なぜ日本を捨てたのかをお話していきます。

カズ・ヒロ(辻一弘)さんがアカデミー賞メイク部門で二度めの受賞!

2020年2月10日、第92回アカデミー賞授賞式が行われました。

カズ・ヒロ(辻一弘)さんが映画「スキャンダル」で2年ぶり二度目のメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞!

2018年、第90回アカデミー賞の時は「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」で受賞しています。

カズ・ヒロさんは、授賞式後の会見で日本の経験が受賞に生きたかと聞かれ

「こう言うのは申し訳ないのだが、私は日本を去って、米国人になった。(日本の)文化が嫌になってしまい、夢をかなえるのが難しいからだ。それで(今は)ここに住んでいる。ごめんなさい」

と語りました。

悲しいけど、現実かもしれません。

これに対して、みんなの反応はどうだったのでしょうか

みんなの反応

 

カズ・ヒロさんの特殊メイク技術がすごい!作品ごとに紹介!

カズ・ヒロさんのメイク技術は、世界でも認められるほどのすごさです。

どのくらいすごいのか、気になりますよね。作品ごとに紹介していきます。

まずは受賞作の「スキャンダル」から!

カズ・ヒロ特殊メイク作品①「スキャンダル」

「スキャンダル」の予告です。

スキャンダルのあらすじ

2016年、アメリカで起きた女性セクシャルハラスメント問題の実話を基に作成されたドキュメンタリー映画。アメリカで視聴率ナンバーワンの「FOXニュース」元人気キャスター、グレッチェン・カールソン(ニコール・キッドマン)が、テレビ業界の帝王と呼ばれているCEOのロジャー・エイルズ(ジョン・リスゴー)をセクハラで提訴します。

FOXニュースの看板番組などを担当するキャスターのメーガン・ケリー(シャーリーズ・セロン)は、今の地位をつかむまでの軌跡を振り返って動揺する。一方、メインキャスターの座を狙うケイラ・ポスピシル(マーゴット・ロビー)は、ロジャーと対面する機会を得るが・・。

カズ・ヒロさんの特殊メーク

左が普段のシャーリーズで、右が特殊メイクを施した「スキャンダル」でのシャーリーズです。

スキャンダル」では、実在のニュースキャスター、メーガン・ケリーに似せるため毎回3時間弱のメイクをほどこしていたそうです!

また、ニコール・キッドマンをやはりキャスターのグレッチェン・カールソンまたジョン・リスゴーをエイルズに、大変身させています。

この仕事を依頼したのは、なんと、プロデューサーも兼任する主演のシャーリーズ・セロンでした。

激変メイクの様子がわかりますね。本当にすごい技術です。

カズ・ヒロ特殊メイク作品②「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」

カズ・ヒロさんが、初めてアカデミー賞で受賞したのは、2018年、第90回アカデミー賞の時です。

作品は「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」

ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男のあらすじ

1940年、第二次世界大戦初期。ナチス・ドイツの勢力が拡大し、フランスは陥落間近、イギリスにも侵略の脅威が迫っていた。連合軍がダンケルクの海岸で窮地に追い込まれるなか、ヨーロッパの運命は、新たに就任したばかりの英国首相ウィンストン・チャーチルの手に委ねられた。度重なる失策から“政界一の嫌われ者”であったチャーチルは、政敵たちに追いつめられながら、ヨーロッパのみならず世界にとって究極の選択を迫られる。ヒトラーに屈するのか、あるいは闘うのか・・・。

カズ・ヒロさんの特殊メイク

オールドマンの特殊メイクは完成するまで6カ月かかったという。

何回も繰り返しました。最初は(完成版とは)ほど遠かったですよ。ゲイリーが顔にプラスチックをたくさん貼りつけたみたいで。

ゴムマスクをつけた男を見ているようにはしたくなかった。だから、きちんとチャーチルで、きちんとゲイリーだ、というバランスを目指しました。骨格が違うので、(チャーチルのレプリカは)うまくいきませんでしたね。完璧に彼に近づけるのではなく、彼のエッセンスを捉えた、良いハイブリッドを作りました

考えた末、メイクチームが編み出したのは、オールドマンの顔を「特殊メイク」と「非特殊メイク」の半分ずつにするという方法だったそうです。

ライト監督はこう話しています

「顔の上半分が完全にゲイリーで、下半分が特殊メイク。カメラの位置を低くするとチャーチルらしくなるし、高くするとゲイリーに見えるんです。カメラの位置はだいたい低めにしていましたが、メイクは本当に良かったと思いますね。(メイクだと)忘れてしまうほどでしたよ。仕上げにCGは一切使っていません。チャーチルに見える俳優が演じている、ただそれだけです。」

CGを使っていないって、本当にすごいですね。

そのクオリティは、撮影現場を訪れた歴史家が、チャーチルの姿をしたオールドマンの写真を見て、実在のチャーチル本人だと勘違いしたほどだったとか!

そして、なんと、オールドマンの顔は特殊メイクの重さは6.4キロあるそう。

カズ・ヒロ特殊メイク作品③リンカーン大統領

引用:ニコニコニュース

カズ・ヒロ特殊メイク作品④ダリ

カズ・ヒロ特殊メイク作品⑤アンディウォーホール

肌のキメから毛穴まで細部に極限までこだわり、今にも動き出すかのようなスーパーリアルな超絶技巧と圧倒的な存在感で、美術界に衝撃を与えているのです。

カズ・ヒロ特殊メイク作品⑥過去の映画作品

1989年 スウィートホーム
1991年 八月の狂騒曲
1992年 ミンボーの女
1997年 Critical Care
1999年 エディ&マーティンの逃走人生
1999年 ワイルド・ワイルド・ウェスト
2000年 グリンチ
2001年 猿の惑星
2002年 メンインブラック
2002年 ザリング
2003年 ホーンテッドマンション
2003年 ヘルボーイ
2005年 ザリング2
2006年 もしも昨日が選べたら
2007年 マッド・ファット・ワイフ
2007年 チャックとラリー おかしな偽装結婚!?
2007年 魔法にかけられて
2008年 トロピック・サンダー史上最低の作戦
2008年 ベンジャミンバトン数奇な人生
2009年 天使と悪魔
2009年 G.I.ジョー
2010年 ソルト
2012年 LOOPER(ルーパー)
2012年 私が愛したヘミングウェイ

カズ・ヒロさんの過去の映画の特殊メイクは、カズ・ヒロさんのHPで見ることが出来ます。

カズ・ヒロさんのプロフィール

カズ・ヒロさんのプロフィール

カズ・ヒロさんは、小さい頃に映画「スター・ウォーズ」に影響を受け、特殊効果の仕事にあこがれを持ちます。

自分自身でも8ミリ映画やミニチュアなどを製作。映画雑誌「ファンゴリア」で特殊メイクの世界を知り、独学で勉強。

自分自身をリンカーンに変身させた写真をハリウッドの特殊メイクの第一人者ディックスミスに送ります。なんと、ディックスミスさんは、返事をくれたそう。その後、メイク改良をしていき、1年で12回もディックスミスさんに手紙を送りました。

その後、20代半ばで才能と情熱を認められ、特殊メイクの巨匠「ディック・スミス」のところへ入門。ハリウッド映画に携わっていきます。

日本では、黒澤監督や伊丹十三監督の映画製作に携わっています。

その後、映画界から離れたいと引退。

理由は、「映画業界は欲の塊でできたもの」と感じるようになってしまったそうです。内容よりも利益を追求する映画会社、お金のためだけに働く仲間たち。。楽しかったものがつらいと感じるように。。そして、もう一つの理由は、自分の作ったものがどのくらい人に感動を与えられているのかがわからない手ごたえのなさでした。

 

 

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Different angle – portrait of Dick Smith #dicksmith #portrait #hyperreal #sculpture

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ディックスミス氏の80歳の誕生日パーティーにと、特殊メイクの技術を駆使し、初めてシリコンを使ってディック氏の胸像を製作。この時に、ディック氏を慕う弟子たちの反応が忘れられず、現代アートの世界へ。。

2012年には現代アートへ転身。現代美術家としてリンカーンなどの胸像作品を制作し、話題になりました。

映画界は引退だったそうですが、ゲイリー・オールドマンから懇願されて、映画界へと復帰。

2018年に「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」で主演のゲイリー・オールドマンを特殊メイクでチャーチル大統領そっくりに変身させ、アカデミー賞を日本人で初めて受賞しています。

オールドマンがチャーチルに変身していくメイキング映像は、素晴らしいです。

カズ・ヒロさんが日本を捨てた?理由とは

カズ・ヒロさんは、2019年3月にアメリカに帰化。

「辻一弘」がようやく世間に知れ渡った名前を自ら捨てることに「まあ、なかったと言ったら嘘ですけど」という。

「でも、(新しい名前は)ファーストネームを半分に切っただけですし。知名度どうたらこうたらというのは、あんまり気にしないんで。結局、大事なのは、これまで何をしてきたかじゃなくて、これから何をするか、これからどう生きていくのか、何を残していくのかということ。そういう考えがあったんで、別に大丈夫かと」。

決断の後押しをしたのは、日本の人間関係だそうだ。

「ずっと悩んでいたことで、もう日本国籍を切ってしまおうと。それで、変えたんですよ。余計なことを考えなくてすむようになったので、よかったですね。新たなスタート、っていうのでもないですけど、大事なことにだけ集中できるというか」。

「日本を代表して」とか、「日本人として初の」というような言われ方をされるのが、あまり心地よくないと語るカズ・ヒロさん。

「日本人は、日本人ということにこだわりすぎて、個人のアイデンティティが確立していないと思うんですよ。だからなかなか進歩しない。そこから抜け出せない。一番大事なのは、個人としてどんな存在なのか、何をやっているのかということ。その理由もあって、日本国籍を捨てるのがいいかなと思ったんですよね。(自分が)やりたいことがあるなら、それをやる上で何かに拘束される理由はないんですよ。その意味でも、切り離すというか。そういう理由です」。

すごく心に残る言葉ですね。。

カズ・ヒロさんは「日本の文化が嫌になって」という日本の文化全体を否定したようなことではなく、自身の信念に対して日本の「submissive」な部分が合わなかったと丁寧に説明している。

「男性であれ、女性であれ、関係ないと思うんですよ。この映画の批評にも、なぜ男が書いて男が作ったのかというのがあったりしましたけど、それは関係なくて、何を語るかだと思うんですよね。誰が語るのかじゃなくて。男性か、女性かと分けること自体が間違いだと思います。そもそも、そこから差別が起こるわけで。それを言っている時点で、まだ男女差別に執着しているんですよ。それは無くすべきだと思います」。

 伊藤詩織さんの件で、最近、少しは日本でも認識が高まったかもしれないが、日本ももっと大きく変わるためには、抜本的に古い考えを捨てることが必要だと、彼は考えていたそうです。

「日本の教育と社会が、古い考えをなくならせないようになっているんですよね。それに、日本人は集団意識が強いじゃないですか。その中で当てはまるように生きていっているので、古い考えにコントロールされていて、それを取り外せないんですよ。歳を取った人の頑固な考えとか、全部引き継いでいて、そこを完全に変えないと、どんどんダメになってしまう。人に対する優しさや労りとかは、もちろん、あるんですけど、周囲の目を気にして、その理由で行動する人が多いことが問題。自分が大事だと思うことのために、自分でどんどん進んでいく人がいないと。そこを変えないと、100%ころっと変わるのは、難しいと思います」。

 これから若い人はどうしたらいいのかも語っています。

「自分が何をやりたいのか、何をやるべきなのかを自覚して、誰に何を言われようと突き進むこと。日本は、威圧されているじゃないですか。社会でどう受け入れられているか、どう見られているか、全部周りの目なんですよね。そこから動けなくて、葛藤が起こって、精神疾患になってしまうんです。結局のところ、自分の人生なのであって、周りの人のために生きているんではないので。当てはまろう、じゃなくて、どう生きるかが大事なんですよ